勘定科目一覧|個人事業主が使う科目と仕訳例

確定申告ドットコム|公認会計士・税理士監修
大手監査法人出身の公認会計士(第47928号)・税理士(第159175号)が監修。個人事業主・フリーランスの記帳と確定申告を年間100件以上手がける立場から、勘定科目と仕訳を解説します。
📋 公認会計士 × 税理士 監修 📒 個人事業主が使う科目に絞って解説

記帳を始める個人事業主に向けて、勘定科目の一覧と仕訳例を解説します。この記事を読めば、確定申告で実際に使う科目と、仕訳の基本、迷いやすい科目の判断まで身につきます。

🏆 結論:使う科目は限られている。青色決算書の科目に沿えば十分

勘定科目は数多くありますが、個人事業主が実際に使うのは限られています。確定申告の青色申告決算書に並んでいる科目(売上・仕入・地代家賃・通信費・消耗品費など)に沿って記帳すれば十分です。さらに、個人事業特有の「事業主貸」「事業主借」を理解すれば、プライベートと事業のお金のやりとりも正しく記録できます。科目選びは厳密さより、毎回同じ基準で継続することが大切。迷う科目は、近い意味のものを選んで一貫して使えば、まったく問題ありません。

勘定科目とは

勘定科目とは、取引を分類するための見出しのことです。「何にいくら使ったか」を整理するラベルだと考えると分かりやすいでしょう。記帳では、すべての取引をこの勘定科目に振り分けて記録します。経費の全体像は「経費の完全ガイド」、計上できる費用は「経費にできるもの一覧」で整理しています。

勘定科目には会計のルールで決まった一覧がありますが、個人事業主がすべてを使うわけではありません。確定申告で提出する青色申告決算書には、よく使う科目があらかじめ印刷されています。まずはその科目を押さえれば、記帳の大部分はカバーできます。簿記の専門家のように何十もの科目を覚える必要はなく、自分の事業で実際に発生する支出に対応する科目だけを使えば十分です。

個人事業主が使う勘定科目の一覧【一覧表】

個人事業主が使う勘定科目の一覧を、区分ごとに整理します。法人で使う細かい科目は省き、確定申告で実際に使うものに絞りました。

区分 主な勘定科目
収入売上(売上高)
売上原価仕入
経費租税公課・荷造運賃・水道光熱費・旅費交通費・通信費・広告宣伝費・接待交際費・損害保険料・修繕費・消耗品費・減価償却費・福利厚生費・給料賃金・外注工賃・利子割引料・地代家賃・雑費
個人事業特有事業主貸・事業主借・元入金・専従者給与

※経費の科目は青色申告決算書に印刷されているものが中心です。当てはまらない支出は「雑費」で処理できますが、金額が大きい場合や繰り返し発生する場合は、適切な科目を立てて管理しましょう。

各科目の使い方

各科目の使い方を、よく使うものから見ていきましょう。代表的な科目の用途を押さえれば、日々の記帳で迷いにくくなります。

  • 地代家賃:事務所・店舗の賃料(自宅兼用は按分)
  • 旅費交通費:電車・バス・タクシー・出張費
  • 通信費:電話・インターネット・切手代
  • 消耗品費:10万円未満の備品・文具・ソフト
  • 接待交際費:取引先との飲食・贈答
  • 外注工賃:業務委託・外注した費用の支払い
  • 租税公課:個人事業税・固定資産税・印紙税など

どの科目に入れるか迷う支出もありますが、まずは意味の近い科目を選べば大丈夫です。科目の振り分けより、その支出が経費になるかどうかのほうが重要です。各支出が経費になるかどうかの判断は「経費にできるかの判断基準」で解説しています。

仕訳例(複式簿記の基本)

記帳の中心になるのが仕訳例です。青色申告の65万円控除を受けるには複式簿記が必要で、取引を「借方」と「貸方」に分けて記録します。代表的な仕訳を見てみましょう。

取引 借方 貸方
消耗品を現金5,000円で購入消耗品費 5,000現金 5,000
売上10万円が普通預金に入金普通預金 100,000売上 100,000
取引先訪問の電車賃1,000円を立替旅費交通費 1,000事業主借 1,000

※借方と貸方の合計は必ず一致します。会計ソフトを使えば、片方を入力すれば自動で複式簿記の形に整えてくれるため、簿記の知識が浅くても記帳できます。最初は仕組みを完全に理解できなくても、入力を続けるうちに自然と慣れていきます。

確定申告ドットコム

大手監査法人出身の公認会計士・税理士が対応。
確定申告を 49,800円〜 で丸投げできます。

記帳が不安な方も、科目の振り分けから申告まで一括サポートします。

料金・サービスはこちらから →

事業主貸・事業主借(個人事業特有)

個人事業主の記帳で特有なのが、事業主貸・事業主借という科目です。事業のお金とプライベートのお金のやりとりを記録するために使います。

科目 使う場面
事業主貸事業のお金を生活費などプライベートに使ったとき
事業主借プライベートのお金で事業の支払いをしたとき

※たとえば事業用口座から生活費5万円を引き出したら「事業主貸 50,000/普通預金 50,000」、プライベートの財布で事業の文具を買ったら「消耗品費/事業主借」と記帳します。難しく考えず、事業とプライベートの境目をまたいだお金、と覚えましょう。年末にはこれらを集計して元入金に振り替えますが、会計ソフトが自動で処理します。

迷いやすい科目の判断

記帳で悩むのが、迷いやすい科目の判断です。下記のように似た科目はありますが、明確な正解がないものも多く、神経質になる必要はありません。

迷う組み合わせ 判断の目安
消耗品費 / 雑費物品は消耗品費、分類しにくい少額は雑費
接待交際費 / 会議費接待は交際費、打ち合わせは会議費
新聞図書費 / 消耗品費書籍・新聞は新聞図書費(雑費でも可)

※どちらの科目に入れても税額は変わりません。大切なのは、一度決めたら毎回同じ基準で処理する「継続性」です。年によって科目をころころ変えると、かえって不自然に見えてしまうので注意しましょう。

補助科目の設定

取引が増えてきたら、補助科目の設定が便利です。補助科目とは、勘定科目をさらに細かく分けるための内訳です。

たとえば「通信費」の下に「携帯電話」「インターネット」「切手・はがき」といった補助科目を設けると、何にいくら使ったかが把握しやすくなります。経費分析や、経費率の確認にも役立ちます。設定は会計ソフトで簡単に行え、必須ではないので、必要に応じて使えば十分です。最初は補助科目なしで始め、内訳を見たくなったら追加する、という進め方でも問題ありません。経費の金額の目安は「経費はいくらまで認められるか」、業種別の科目の注意点は「業種別の確定申告ガイド」も参考になります。

確定申告ドットコムのサポート実例

弊所では、勘定科目の選び方から記帳・確定申告まで一貫してサポートしています。実際の対応例を紹介します。

実例1:科目選びに迷っていたフリーランスAさん(料金:年49,800円)

どの支出をどの科目にすべきか分からず、記帳が止まっていました。よく使う科目を絞り込み、迷ったときの判断ルールを共有。記帳がスムーズになり、確定申告まで自力で進められるようになりました。

実例2:事業主貸借が分からなかったデザイナーBさん(料金:年49,800円)

プライベートと事業のお金の区別ができず、帳簿が合っていませんでした。事業主貸・事業主借の使い方を整理し、生活費の引き出しや立替の記帳を正常化。帳簿の残高が正しく合うようになりました。

実例3:補助科目で経費を見える化した建設業Cさん(料金:年59,800円)

経費の内訳を把握したいとのご要望で、外注工賃や材料費に補助科目を設定。どの現場・どの取引先にいくらかかったかを見える化し、経営判断にも使える帳簿に整えました。

よくある質問

個人事業主はどの勘定科目を使えばいいですか?
確定申告の青色申告決算書に印刷されている科目(売上・仕入・地代家賃・通信費・消耗品費など)に沿えば十分です。法人で使う細かい科目は不要で、自分の事業に関係する科目から押さえれば問題ありません。
どの科目に入れるか迷ったらどうすればいいですか?
意味の近い科目を選べば大丈夫です。どの科目に入れても税額は変わりません。大切なのは、一度決めたら毎回同じ基準で処理する継続性です。分類しにくい少額の支出は「雑費」で処理できます。
事業主貸と事業主借の違いは何ですか?
事業主貸は、事業のお金を生活費などプライベートに使ったとき、事業主借は、プライベートのお金で事業の支払いをしたときに使います。事業とプライベートの境目をまたいだお金、と覚えると分かりやすいです。
仕訳の借方・貸方が分かりません。
会計ソフトを使えば、片方を入力すれば自動で複式簿記の形に整えてくれます。簿記の知識が浅くても記帳できます。借方と貸方の合計は必ず一致する、という点だけ覚えておけば十分です。
雑費はどこまで使っていいですか?
分類しにくい少額の支出に使えますが、雑費が多すぎると経費の内訳が不明確になります。金額が大きいものや繰り返し発生するものは、適切な科目を立てましょう。雑費は最後の受け皿、と考えるとよいです。
補助科目は設定したほうがいいですか?
必須ではありません。取引が増えて内訳を把握したいときに、通信費の下に「携帯」「ネット」を設けるなど、必要に応じて使えば十分です。経費の分析や経費率の確認に役立ちます。
記帳や科目の振り分けを相談できますか?
はい、対応可能です。弊所では勘定科目の選び方から記帳、確定申告まで一括でサポートしています。事業主貸・事業主借の処理や補助科目の設定もお任せください。確定申告の丸投げは49,800円〜で承っています。

まとめ:青色決算書の科目に沿えば、記帳の大部分はカバーできる

勘定科目は数多くありますが、個人事業主が実際に使うのは限られています。確定申告の青色申告決算書に並んでいる科目に沿って記帳すれば十分で、当てはまらない支出は雑費で処理できます。仕訳は借方と貸方に分けて記録し、会計ソフトを使えば簿記の知識が浅くても対応できます。個人事業特有の事業主貸・事業主借を理解すれば、プライベートと事業のお金のやりとりも正しく記録できます。迷いやすい科目は、意味の近いものを選んで毎回同じ基準で処理する継続性が大切です。科目選びに神経質になりすぎず、まずは記帳を毎月続けることから始めましょう。判断に迷う場合は「節税を税理士に依頼すべきか」もご確認ください。

📋 この記事のポイント

  • 個人事業主が使う科目は青色決算書のもので十分
  • 当てはまらない支出は雑費で処理できる
  • 仕訳は借方・貸方に分け、合計は必ず一致する
  • 会計ソフトなら簿記が浅くても記帳できる
  • 事業主貸・事業主借は個人事業特有の科目
  • 迷う科目は意味の近いものを継続して使う
  • 補助科目は内訳の把握に便利だが必須ではない

確定申告ドットコム

大手監査法人出身の公認会計士・税理士が対応。
確定申告を 49,800円〜 で丸投げできます。

勘定科目の選び方から記帳・確定申告まで一括サポート。お気軽にご相談ください。

料金・サービスはこちらから →