税理士が監修。年間500件以上の個人事業主・フリーランスの確定申告代行実績に基づく実務情報を掲載しています。
個人事業主の確定申告のやり方
【完全ガイド:必要書類から提出まで】
初めて確定申告する個人事業主・フリーランスに向けて、必要書類の準備から申告書の書き方・e-Taxでの提出までを完全ガイド。2026年の最新税制改正(基礎控除引上げ・特定親族特別控除新設)も反映。この記事を読めば自力で申告できます。
🏆 結論:7ステップで完了。e-Tax+青色申告で65万円控除が最有利
個人事業主の確定申告は「①申告必要性の判定 ②帳簿付けと集計 ③必要書類の準備 ④申告書の作成 ⑤提出 ⑥納税 ⑦保存」の7ステップ。e-Tax+電子帳簿保存で65万円の青色申告特別控除が受けられ、最も節税効果が高くなります。2026年(令和7年分)の申告期間は2月16日〜3月16日です。
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| ①所得税の確定 | 1年間の所得を計算して納めるべき所得税額を確定 |
| ②住民税・国保への連携 | 税務署経由で市区町村に情報伝達。住民税・国保料の計算根拠 |
| ③所得証明の確保 | 住宅ローン・融資・保育園入園等の申請に使う公的所得証明 |
📋 確定申告が必要な個人事業主
- 事業所得(売上 − 必要経費)が48万円超の個人事業主・フリーランス
- 給与収入と事業所得の合計が一定額を超える兼業者
- 不動産所得・配当所得・退職所得等が一定額以上ある人
- 給与収入が2,000万円超の会社員
- 2か所以上から給与を受けている人
- 副業の所得が20万円超の会社員
📢 2025年分(令和7年)からの主要改正点
①基礎控除が段階制で引き上げ(48万円→最高95万円) ②給与所得控除の最低保障額が65万円に引き上げ ③扶養・配偶者控除の所得要件が58万円以下に見直し ④特定親族特別控除(3〜63万円・19〜22歳の子等が対象)が新設 ⑤勤労学生控除の所得要件が85万円以下に見直し
| 手続き | 期間 |
|---|---|
| 所得税・復興特別所得税の確定申告 | 2026年2月16日〜3月16日 |
| 所得税の納付 | 3月16日まで(口座振替は4月20日前後) |
| 消費税・地方消費税の申告 | 2026年2月16日〜3月31日(火) |
| 贈与税の申告 | 2026年2月2日〜3月16日 |
| 還付申告(義務なしの人) | 2026年1月1日から5年間 |
| ステップ | 作業内容 | 所要時間目安 |
|---|---|---|
| ①申告必要性の判定 | 自分が申告対象か確認 | 10分 |
| ②帳簿付けと集計 | 売上・経費の集計、年末作業 | 10〜30時間(通年作業の集大成) |
| ③必要書類の準備 | 本人確認・控除証明書の収集 | 2〜3時間 |
| ④申告書の作成 | 確定申告書等作成コーナーで入力 | 3〜5時間 |
| ⑤提出 | e-Tax/郵送/窓口で提出 | 30分〜1時間 |
| ⑥納税 | 確定した税額を納付 | 10分 |
| ⑦保存 | 控え・帳簿・領収書の保管 | 30分 |
| 項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 事前申請 | 青色申告承認申請書(必須) | 不要 |
| 特別控除 | 最大65万円 | なし |
| 記帳方式 | 複式簿記(65万/55万) or 単式(10万) | 単式簿記 |
| 提出書類 | 青色申告決算書(損益+貸借) | 収支内訳書 |
| 専従者給与 | 家族への給与全額経費化可能 | 配偶者86万円・他50万円まで |
| 赤字繰越 | 3年間繰越可能 | 不可 |
| 少額減価償却特例 | 年300万円まで30万円未満を一括費用化 | 不可 |
🧮 65万円控除の3要件
①複式簿記での記帳(会計ソフト利用でクリア)
②貸借対照表+損益計算書を申告書に添付
③e-Taxでの電子申告 OR 電子帳簿保存(これがないと55万円に減額)
💡 青色申告の詳細
青色申告の事前申請方法は「青色申告の申請方法と承認申請書の書き方」、白色からの切替は「白色申告から青色申告に切り替える方法」で詳しく解説しています。
| 記帳タイミング | 作業内容 |
|---|---|
| 日次 | 領収書をスマホ撮影してクラウドに保存 |
| 週次 | クラウド会計の自動取込み内容を確認・科目修正 |
| 月次 | 月末に試算表をチェック・経費漏れを発掘 |
| 年末 | 棚卸・減価償却計算・家事按分の最終調整 |
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| ①棚卸 | 12月31日時点の在庫を実地カウント・帳簿と一致確認 |
| ②減価償却計算 | 10万円以上の固定資産を耐用年数で按分 |
| ③家事按分の確定 | 家賃・電気代・通信費の事業使用割合を確定 |
| ④売掛・買掛の整理 | 12月分の請求書発行・入金照合 |
| 書類 | 入手先 |
|---|---|
| マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類) | 市区町村役場 |
| 確定申告書 | 国税庁HP・税務署・確定申告書等作成コーナー |
| 青色申告決算書 or 収支内訳書 | 国税庁HP・確定申告書等作成コーナー |
| 事業用銀行口座の通帳 | 手元保管 |
| 還付金受取用の銀行口座情報 | 通帳・キャッシュカード |
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 売上台帳・請求書(発行控) | 売上の証明 |
| 領収書・レシート・請求書(受領) | 経費の証明 |
| クレジットカード明細 | 事業用支払の証明 |
| 支払調書(受領分) | 源泉徴収済み報酬の証明 |
| 源泉徴収票(給与所得もある場合) | 給与所得の合算用 |
| 控除の種類 | 必要書類 |
|---|---|
| 社会保険料控除 | 国民年金保険料控除証明書・国民健康保険納付証明書 |
| 生命保険料控除 | 保険会社発行の控除証明書 |
| 地震保険料控除 | 保険会社発行の控除証明書 |
| 医療費控除 | 医療費控除の明細書・医療費通知 |
| 寄附金控除(ふるさと納税) | 寄附金受領証明書 |
| 小規模企業共済等掛金控除 | 小規模企業共済・iDeCoの控除証明書 |
| 住宅ローン控除(初年度) | 借入金年末残高証明書・登記事項証明書・売買契約書 |
| 特定親族特別控除(2025年新設) | 19〜22歳の親族の所得証明 |
💡 必要書類の詳細チェックリスト
対象者別(個人事業主・副業会社員・年金受給者)の必要書類詳細は「確定申告の必要書類リスト」で網羅しています。
| 作成方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ①確定申告書等作成コーナー | 国税庁の無料WEBツール | 初めての個人事業主・副業会社員 |
| ②会計ソフト | freee・マネーフォワード・弥生等 | 通年で記帳している事業者 |
| ③手書き | 紙の申告書に手書きで記入 | PC操作が苦手な高齢者など少数派 |
⚠️ データ保存のリスク
確定申告書等作成コーナーは入力データをサイト上に保存できないため、作業途中で必ずローカルにダウンロード保存してください。通信エラーで最初からやり直しになるリスクがあります。
💡 e-Tax手順の詳細
e-Taxの画面付き詳細手順は「e-Tax(電子申告)の確定申告のやり方」、スマホ完結の手順は「マイナンバーカードを使った確定申告の方法」で解説しています。
| 提出方法 | 必要なもの | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ①e-Tax | マイナンバーカード+読取対応スマホ/PC | 65万円控除可・還付早い・24時間 | マイナンバーカード必須 |
| ②郵送 | 印刷した申告書・封筒・切手 | 税務署に行かなくてよい | 青色申告は55万円控除に減額 |
| ③税務署窓口 | 印刷した申告書 | 不明点を職員に質問可能 | 確定申告期は混雑・55万円控除に減額 |
📢 ID・パスワード方式の新規発行停止
e-TaxのID・パスワード方式は2025年9月末で新規発行が停止されました。2025年10月以降にe-Taxを新たに利用する人は、原則としてマイナンバーカードでの申告になります。既にID・パスワードを発行済みの人は引き続き利用可能です。
💡 郵送提出の詳細
郵送での提出方法・封筒の書き方・控えの取り方は「確定申告書を郵送で提出する方法」で詳しく解説しています。
| 納税方法 | 納期限 | 手数料 |
|---|---|---|
| ①口座振替 | 4月20日前後 | 無料 |
| ②e-Taxダイレクト納付 | 即時または指定日 | 無料 |
| ③クレジットカード | 3月16日まで | 納付額に応じて手数料 |
| ④コンビニ納付(QR) | 3月16日まで | 無料(30万円以下) |
| ⑤スマホ決済(Pay系) | 3月16日まで | 無料(30万円以下) |
| ⑥税務署・銀行窓口 | 3月16日まで | 無料 |
🧮 おすすめは口座振替
納期限が約1ヶ月先送りされる(3月16日→4月20日前後)上、手数料無料。「資金繰り猶予」と「納付忘れ防止」の両方を実現できます。事前に「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を税務署に提出しておく必要があります。
| 書類 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 帳簿 | 7年 | 7年 |
| 決算関係書類 | 7年 | 5年 |
| 領収書・請求書 | 7年(前々年所得300万円以下は5年) | 5年 |
| 電子取引データ | 7年(電子帳簿保存法) | 7年(電子帳簿保存法) |
💡 控えを紛失したら
控えを紛失した場合の再発行手続きは「確定申告の控えを紛失した場合の再発行手続き」で詳しく解説しています。
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|---|---|
| ①売上計上の期ズレ(12月分を翌年計上) | 発生主義で12月分は当年計上 |
| ②家事按分なしで全額経費 | 家賃・電気代・通信費は事業使用分のみ |
| ③減価償却の計算誤り | 10万円以上は耐用年数で按分 |
| ④インボイスの登録番号誤記 | 取引先の登録番号を国税庁公表サイトで確認 |
| ⑤社会保険料控除の申告漏れ | 国民年金・国保の控除証明書を保管 |
| ⑥源泉徴収票の合算漏れ | 兼業会社員は給与所得も合算申告 |
| ⑦消費税の課税区分の誤り | 海外取引・非課税取引は要注意 |
| ⑧専従者給与の二重控除 | 青色専従者は配偶者控除の対象外 |
| ⑨副業所得の申告漏れ | 20万円超は申告必須 |
| ⑩マイナンバーの記入漏れ | 本人・扶養親族全員のマイナンバー必須 |
| 判断軸 | 自分でOK | 税理士推奨 |
|---|---|---|
| 売上規模 | 300万円以下 | 500万円以上 |
| 取引先数 | 10社以下 | 20社以上 |
| 記帳経験 | 2年以上 | 初めて |
| 青色申告の希望 | 10万円控除でOK | 65万円控除を狙う |
| 消費税 | 免税事業者 | 課税事業者(売上1,000万超 or インボイス登録) |
| 時間的余裕 | 休日に時間を作れる | 本業多忙で時間なし |
💡 税理士費用の相場
個人事業主の確定申告代行は、売上規模や記帳代行の有無で5万円〜30万円程度。詳細な費用比較は「確定申告の丸投げ料金ガイド」をご覧ください。
📋 まとめ
- 個人事業主の確定申告は7ステップで完了する
- 2026年(令和7年分)の申告期間は2月16日〜3月16日
- e-Tax+青色申告で最大65万円控除が最有利
- 2025年分から基礎控除引上げ・特定親族特別控除新設に注意
- ID・パスワード方式は新規発行停止。マイナンバーカードが必要
- 納税は口座振替がおすすめ(納期限約1ヶ月先送り・無料)
- 帳簿・領収書は青色7年・白色5年の保存義務
- 売上500万円以上・初めて青色申告・本業多忙なら税理士相談を推奨
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