損益通算と繰越控除の仕組み|赤字を活用して税金を減らす方法

事業が赤字の年でも、確定申告をすれば税金を減らせる場合があります。その仕組みが「損益通算」と「繰越控除」です。

損益通算とは

損益通算とは、ある所得で赤字が出た場合に、他の所得の黒字から差し引ける制度です。例えば、事業所得が100万円の赤字で、給与所得が400万円ある場合、差し引きして300万円が課税所得になります。

損益通算できる赤字は、事業所得、不動産所得、山林所得、譲渡所得の4種類だけです。雑所得の赤字は損益通算できません。これが事業所得と雑所得の大きな違いです。

損益通算の順序

損益通算には法律で定められた順序があります。まず同じグループ内で通算し、次に他のグループの所得から差し引きます。複雑な計算ですが、確定申告書等作成コーナーで自動計算されるため、仕組みを理解しておけば十分です。

純損失の繰越控除(3年間)

損益通算してもなお赤字が残る場合、その赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越して、将来の所得から差し引くことができます。これが「純損失の繰越控除」です。

例えば、令和7年に200万円の純損失(赤字)が出た場合。令和8年の事業所得300万円から200万円を差し引いて、100万円だけが課税されます。

重要:繰越控除は青色申告者限定です。白色申告では純損失の繰越しができません(被災事業用資産の損失を除く)。これが青色申告をすべき大きな理由のひとつです。

純損失の繰戻し還付

青色申告者は、赤字を前年に繰り戻して、前年に支払った税金の還付を受けることもできます。「繰越し」は未来に赤字を持ち越す方法、「繰戻し」は過去に遡って還付を受ける方法です。

赤字でも必ず確定申告を

事業が赤字の年は「税金がかからないから申告しなくていい」と思いがちですが、それは大間違いです。赤字の年こそ確定申告をして、損益通算や繰越控除の恩恵を受けましょう。

確定申告.taxでは、赤字の年の損益通算・繰越控除も適切に処理します。

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